YouTubeのスーパーチャット(スパチャ)とは？やり方や仕組みを解説！

YouTubeにはユーザーが配信者に対して、支援金（ドネイト）を送る「スーパーチャット（通称：スパチャ）」という仕組みがあることをご存知ですか？月額制のスポンサーとは違い、『配信中』なら『いつでも』『自分で設定した金額を送付』することができます。この記事では、スーパーチャットのやり方についてご紹介したいと思います。

スパチャは無料ではなくYouTubeへ何割か手数料を支払う必要があります。気になる手数料や動画投稿者であるYouTuber側の収益率、またどれほどの利益率が出るかなど裏側まで詳しく解説していきます。
 

Super Chat（スーパーチャット）とは、2017年1月より開始されたYouTube動画の視聴者が、配信中の配信者に対して、直接お金を送ることができる仕組みのことです。たとえるなら、ストリートライブの「投げ銭」みたいな仕組みのことですね。

実はYouTubeにはこれまで、「視聴者ファンディング」という投げ銭機能が存在していましたが、スーパーチャットの登場とともに廃止となっています。現在のスーパーチャットは視聴者ファンディングと比較すると、かなり使いやすくなっているため、認知度もとても高いです。
 

ここからは、実際にYoutubeでのスパチャのやり方と設定・仕組みについて解説します。なお、ここからは主に視聴者としての「投げ銭」をするやり方・仕組みについての内容となりますので、その点についてご注意ください。

まずは、アカウントの有効設定が必要です。やり方は、YouTubeを開き、クリエイターツールの「チャンネル」→「ステータスと機能」の順番にクリックし、機能の一覧から「スーパーチャット」を探してください。

アカウントの確認をクリックすると、認証設定画面に移ります。「電話認証」か「SMS認証」のどちらか希望のものを選択して先へ進めてください。

Youtube上のスーパーチャットの欄が緑色のステータスになったら設定は完了です。ただし、チャンネルが収益化されていなかったり、チャンネル登録者が1000人未満の場合は、利用できませんのでご注意ください。詳しくは下記の画像をご覧いただければと思います。

では、ここからは、実際にYouTubeで投げ銭するやり方について解説していきます。初見の方にもわかりやすくやり方を説明しますと、スーパーチャットはリアルタイム配信のみ対象であるため、まずはYoutubeの「ライブ配信」ページから、好みの配信を開いて、コメント下部の＄(ドル)マークをクリックしてみましょう。

それではスーパーチャットのやり方についてですが、金額とコメントを入力して送信します。金額はシークバーをスライドするか、入力フォームに直接入力することで、1円単位での微調整が可能です。設定が終わったら、「購入して送信」をクリックします。
 

スーパーチャットの購入には、初回のみ購入手続きの設定が必要です。やり方は、Googleアカウントに紐づいている設定が読み込まれますので、事前にクレジットカードの設定などしておけば、カード裏面に記載されている3桁の番号を入力するだけでOKです。入力が面倒な方は、「次回から入力を省略」にチェックを入れておきましょう。これでいつでも投げ銭できるようになります。

スーパーチャットでは、配信者に対して支援した金額に応じたアピールすることができます。配信者に対していくらまで投げ銭できるのかというと、サイト全体で支援できる金額が設定されており、さらに投げ銭した金額の何割かはYouTube運営側に手数料として徴収される仕組みになっています。こちらでは、その辺りの詳しい解説をしています。

スーパーチャットは配信者に対して、投げ銭した金額に応じたアピールができる「固定表示機能」というものがあります。YouTubeのヘルプによれば、購入金額に応じて、購入者のアイコンがチャット フィードの上部に一定時間固定表示されます。

500円程度だと、2分程度しか固定表示されませんが、1万円を超えると、1時間以上も固定表示されるので、配信者の目に留まりやすく、他の視聴者のチャットよりも配信者に対して大きなアピールになります。

スーパーチャットはチャンネル登録者数1000人以上のクリエーターが利用可能であるため、チャンネル登録者数が多ければ多いほど、ライブ配信中に寄せられるコメントが多くなります。そうなってくると、すべてのコメントに目を通すのは難しくなってしまいますよね？

そこで視聴者がスーパーチャットで投げ銭することで、自分のコメントを一番上に目立つ色で、一定時間固定表示させることができ、視聴者にとってはクリエーターやほかの視聴者に対して、自分のコメントをアピールでき、クリエーターにとっては新たな収益になるというわけですね。

いったい何円まで投げ銭できるのか、と興味を持たれた方も多いと思いますが、YouTubeのヘルプによると、1日で「サイト全体で5万円まで」と制限されています。5万を超える投げ銭は出来ないということになりますが、「サイト全体」とはどこまで指しているのか、詳細はハッキリしません。

そこでYouTube のフォーラムで気になる投稿を見かけました。どうやら、YouTube のヘルプ記事「ライブ配信でのスーパーチャット」によると、ユーザー一人当たり、一日に購入できる金額の限度が「5万円」ということになります。

さて、ここまで読んでいただけたら、スーパーチャットで桁を一桁多く支援してしまった、または間違って送金してしまった場合のやり方について、気になった方も多いと思いますので注意点をご説明致します。

スーパーチャットでは、「原則」返金ができません。チャットの内容によっては、配信者からチャットを削除される恐れも考えられますが、そうなったとしても、お金は返金されません。当然ながら、故意・事故問わず、ご自分でチャットを削除した場合も、返金されることはありませんので注意が必要です。

YouTubeヘルプによれば、お使いのYouTubeのアカウントに対して、スーパーチャットの不正な請求があった場合にのみ、払い戻し要求ができるとあります。その場合の問い合わせ先は、YouTubeサポートチームへ問合せする必要があります。YouTubeヘルプの一部を載せておきますので、よければ参照ください。

初めて送金する場合の設定、でも触れましたが、スーパーチャットを購入するには、クレジットカードやPayPal（ペイパル）、デビットカードが必要です。「スーパーチャットはカード払いだから敷居が高い・・・」という声もよく聞きます。そこで便利なのが、「バンドルカード」です。

「バンドルカード」とは、アプリから簡単にプリペイド式VISAカードを作成でき、身分証明書などの煩わしい本人確認作業が不要です。やり方は「バンドルカード」で調べていただければと思います。

スーパーチャットは、パソコン・モバイルアプリのYouTubeとYouTube Gamingで購入することができます。なお、iOS の決済サービスは、インド、日本、セネガル、ウガンダ、ボスニア ヘルツェゴビナの視聴者にはご利用いただけませんのでご注意ください。

これは少し上でも触れましたが、スーパーチャットでは購入した金額にて応じて、YouTube の機能レベルが適用される仕組みになっています。機能レベルとは、「文字数」「カラーリング」「ティッカー時間」が変わってくる、といった仕組みです。

199円以下はティッカーの色が変わるだけですが、200円以上になるとコメントの文字量が増えて、500円以上になるとコメントの枠にティッカーとして表示される時間が長くなるというメリットが仕組みとしてあります。また、スーパーチャットの購入金額は、購入者本人・配信者であるクリエーター、ほかの視聴者も見ることができます。

購入者の国通貨が提供され、世界中の視聴者が集まるクリエーターのライブ配信の場合、各国の通貨が表示されることになります。なお、スーパーチャットは日本を含む、約20か国のクリエーターが利用可能で、さらに40か国以上の国の視聴者が購入可能になっています。

実際のところ「結局、YouTube のスパチャ配信者はだいたい何割くらいの利益が得られるのか？」と気になっている方も多いと思います、また収益に対して何割の手数料が必要なのか気になる人も多いと思います。それではスーパーチャットで稼いでいるYouTube配信者は全体の何割ほどなのでしょうか。

実のところ、スーパーチャットの2018年の収益分配とは「配信者7割、Youtube3割」となっています。文字だけ見ると、「YouTube取りすぎ・・」と思うかもしれませんが、YouTube側が無料でライブ配信できる仕組みや、サーバーなどの設備を準備してくれていることを考えると、使わせてもらう何割かの手数料と考えれば妥当かもしれません。

ただ、調べていくとYouTuberがもらえるスーパーチャットの実質収益は7割以下が確定で、だいたい6割から5割半くらいが相場だそうです。残りの何割かは手数料ですね。「なぜ？」と疑問が浮かびますが、YouTubeのヘルプを見てみるとその答えがありました。

上記の一文は決済側でサービス料や手数料がかかるので、何割か手数料が差し引かれてるので、満額が振り込まれるわけではないということです。個人的にはしょうがないという気持ちもありますが、このことを知らなかった配信者の方も多くいると思います。何割かの手数料とはいえ、収益が万を超えればかなり大きい痛手となります。

上記でも触れたように、スーパーチャットで売り上げた収益の3割がYouTube側に手数料として取られます。さらに残念な話ですが、基本的に一定の金額を稼いだ場合、所得税という税金を支払う義務が生じますので、確定申告が必要です。確定申告とは、一年間のうちに得た利益を税務署に申告する手続きのことです。

YouTuberの場合、確定申告する必要がある基準は以下の通りです。
 

1. 　会社などから給与をもらっており、それ以外の所得が20万以上の人
2. 　会社などから給与をもらっておらず、それ以外の所得が38万以上の人

それと「収益」と「所得」の違いについても知っておきましょう。確定申告は給与以外の所得の額で必要かどうか決まるわけですが、「収益」と「所得」は意味合いが違います。所得は以下のように計算された金額を言います。

収益　－　経費　＝　所得

経費とは収益を得るためにかかった費用のことで、Youtuberであればビデオカメラなどの機材や、撮影にかかる費用がこれに該当します。ですから、YouTubeからの収益が30万円で経費が20万円であれば、所得は10万円となり、確定申告の必要がなくなります。

経費として認められるものの参考として一例をあげます。
 

• 動画編集用のパソコン
• 動画編集ソフトの購入代
• ビデオカメラなどの機材
• 撮影スタジオ代
• ロケ撮影時の交通費
• 打ち合わせの会議室利用代金
• 撮影に使った消耗品　など

経費に関わる注意事項ですが、計上するには領収書は必ず必要になりますので、きちんと保管しておきましょう。また、経費として計上できるものは、収入を得るために必要なものに限ります。業務として必要だったものか、私的利用なものか判別が難しいものは、税務署のチェックがあった場合には割合を示す証拠が必要となります。

ある方がビデオカメラを経費にする方法を税務署の担当者に確認したら、「ざっくりでいいので、機材を使った日の記録をしておくとよい」とアドバイスをもらったそうです。詳細に記録しなくてもいいので、作業のついでにその日使ったものはメモしておくとよいでしょう。不明点などあれば、税務署に相談してくれれば、親切に教えてくれますのでおススメです。

最後にYouTuberの中には中学生や高校生などの未成年の方も多いと思います。所得金額が38万円を超えてしまったら、例え未成年でも確定申告が必要ですのでご注意くださいね。それと、高校生の場合、所得金額が38万円を超えてしまうと、親の扶養対象外なってしまい、扶養控除というものが受けられなくなってしまいます。

扶養控除が受けられなくなってしまうと、ご両親が支払う税金の金額に影響が出る可能性もあるので、必ずご両親に伝えて、どうするかご相談なさるようにしてください。

さて、ここまでYouTubeスーパーチャットについてご紹介させていただきました。いままでスーパーチャットについて名前程度の知識しかなく、Youtuberについても何割の人がそうなのか、収入についても何割くらい手取りとして入るのか、手数料で何割くらいとられるのか理解頂けたかと思います。

また、投げ銭だけで稼ぐという生活の大変さについて考えさせられました。まぁ、当然といえばそうなんですけれど。もし、この記事を見ていただけた方で、今後YouTuberとして活動を考えられている方がいらっしゃれば、一度「YouTubeで小さく稼ぐ」という書籍を読まれることをおすすめします。

この書籍の著者は元祖YoutuberであるメグゥインTVの「関根　剣」さんという方です。実際にYouTubeで活躍されただけあり、動画のオリジナリティの出し方や、動画撮影時のメイクの方法など、だれもが当たり前のようにしていることを動画にアップしてこづかいを稼ぐテクニックを教えてくれる、とても実践的で役に立つものばかりです。

YouTubeで稼ぐ系の書籍は、結構グレーな書籍が多いので選ぶのに非常に迷うところがあるのですが、こちらの書籍はとても健全なので安心して読めておすすめもできます。