2022年08月29日更新
Chromeを旧バージョンへダウングレードする方法!自動更新を停止するには?
GoogleChromeはバージョンごとに進化を遂げています。端末によっては、ダウングレードしないと不具合が生じたり、動作が安定しなかったりする場合があります。今回は、GoogleChromeのダウングレード方法と自動更新を止める方法をご紹介します。
目次
GoogleChromeはダウングレードできる?
GoogleChromeを更新したものの、ご自身のPCのスペックに追い付かず、動作が前よりも不安定になってしまった場合があります。この場合は、ダウングレードして、前と同じ状態に戻したいという方も多いはずです。一度GoogleChromeをアップデートしてしまった場合、元に戻すことができるのかという疑問が生じます。
結論から言うと、アップデートしたGoogleChromeは、ダウングレードすることが可能です。少し手順を踏む必要がありますが、比較的簡単にダウングレードすることができます。それではここから、ダウングレードの手順の前にメリットなどについてご説明します。
GoogleChromeをダウングレードするメリット
お使いのGoogleChromeから旧バージョンに戻すことのメリットとしてまず挙げられるのが、今まで通りのやり方、操作方法のままで使うことができるということです。バージョンアップすることにより、少なからずコマンドが変わったり、設定のメニューが変化したりします。この場合は、その操作について把握する必要が出てきます。
また、旧バージョンからアプリの容量が大きくなる場合も考えられます。PCのRAMなどに影響を与えることもあります。スペックがそれほど新しくない場合は、アップデートしてしまうことでさらに動作が遅くなってしまう恐れがあります。ご自身のPCの容量に余裕がない場合には、アップグレード前に一度容量などを確かめてから更新をしていってください。
軽く、サクサクインターネットができれば満足としている方や、最低限の機能さえあれば大丈夫と考えている方はアップグレードして不具合が生じるよりも旧バージョンを使い続けていった方がメリットがあるはずです。ただし、セキュリティ的な面では最新バージョンに比べて劣る可能性も否めませんので、ダウングレードは自己判断で行ってください。
旧バージョンに戻すことでデザインを復元できる
旧バージョンにすることで、見ばえも変わってきます。アップグレードしたことで、ボタンの配置などが細かく移動されている可能性もありますので、見つけるのに時間がかかってしまいます。あまり変化に慣れない方はバージョンアップによって便利になった反面、順応するのにロスタイムが発生するリスクもあります。
新バージョンが旧バージョンに比べて作業効率が下がってしまった場合など、パフォーマンスを強く意識される際は、安定している旧バージョンに戻すのも一つの手段です。しかし快適なブラウジングのためには、最初は我慢して慣れていくこともポイントになります。物を覚えていくのが得意な方や、操作に慣れた方には最初だけの場合もあります。
GoogleChromeは、自分だけの背景も反映させることができます。アプリ全体の背景色や模様などをウェブストアからダウンロードして使用している方も多いです。PCのデスクトップで言う、壁紙のようなイメージです。基本的にはそのまま受け継がれますが、まれに、バージョンアップをした後では対応しなくなってしまう背景もあります。
旧バージョンに戻せば使えなくなった拡張機能が使える
GoogleChromeの特徴的な機能の1つに、拡張機能があります。プラグインと呼ぶこともありますが、GoogleChrome単体にない機能を追加することによって作業効率を増大させてくれるものです。ウェブストアで機能を追加することで、GoogleChromeを快適に使用している方も多いです。しかし、バージョンアップしてしまうと消えてしまうこともあります。
新バージョンに拡張機能側が追い付いていないことが原因です。基本的には新バージョンにも受け継がれるような拡張機能が多く見られますが、あまり使われていないマイナーな拡張機能ですと、サポートがその時点で終了してしまう恐れも十分に考えられます。
もし、バージョンアップして特定の拡張機能が使えなくなった際は、旧バージョンに戻すことで再び使用できるようになります。使用できなくなった場合は焦らず、次で紹介する手順でダウングレードを行っていきましょう。
GoogleChromeをダウングレードするデメリット
Google Chromeのダウングレードにはメリットだけでなくデメリットもあります。ダウングレードするか検討するときには、次の2つのデメリットについてもよく検討してから決めましょう。
セキュリティレベルが低下する
Google Chromeのアップデートにはセキュリティを強化するための機能も含まれています。インターネットの世界では、毎日のように新しいウイルスやマルウェアなどの攻撃方法が開発されていて、Google Chromeのようなブラウザやアプリのアップデートには、新しいリスクに対応するための内容も含まれています。
Google Chromeをダウングレードし、最新版へ更新しないということは、最新のセキュリティ技術を搭載しないブラウザを利用するということになり、PCのセキュリティが低下する危険性があります。
Google Chromeの新機能が使えなくなる
Google Chromeをダウングレードすることで、新しい機能が使えなくなる可能性もある点も理解しておきましょう。Google Chromeをアップグレードすることで使えなくなってしまう古い拡張機能もありますが、最新版にしなければ使えない拡張機能も日々リリースされています。
また、Google Chromeのアップデート自体に新しい機能が搭載されることもあります。ダウングレードして、古いバージョンのGoogle Chromeを使い続けることで、新しい機能や拡張機能は使えないというデメリットがある点も理解しておきましょう。
GoogleChromeのバージョンをダウングレードする方法
それでは、GoogleChromeのダウングレード方法についてご紹介していきます。今回はWindowsを使っている場合の方法と、Androidのスマホを使っている場合の方法の2種類を説明していきますので、お使いの端末に合った方法でお試しください。
Windowsの場合
まずは、Windowsをお使いの方に向けたGoogleChromeのダウングレード手順です。
Chromeをアンインストールする
最初にやることは、GoogleChromeのアンインストール作業です。アンインストールしないで旧バージョンを入れようとすると干渉したり、適切にインストールできなかったりする可能性が高くなりますので、まずは必ずアンインストールを行ってください。アンインストールの手順は、まずPCのスタート画面から「コントロールパネル」を起動します。
「コントロールパネル」のメニュー内に「プログラムのアンインストール」という部分がありますので、クリックしましょう。インストールされているソフト一覧が表示されますのでGoogleChromeを探し、右クリックでメニューを表示させ「アンインストール」をクリックすれば完了です。選択し、画面上の「アンインストール」をクリックしても行えます。
旧バージョンのChromeを入手する
アンインストールができれば、次は旧バージョンのGoogleChromeを入手しましょう。以下のサイトにアクセスすることで、過去にリリースされていたGoogleChromeが一覧で表示されますので、ご自身の使っていたバージョンを選択してダウンロード、インストールしてください。
旧バージョンのインストール方法
まずは、上記のサイトにアクセスし、以前使っていたバージョンを選択し、右側の「ダウンロード」をクリックしましょう。サイト自体もそれほど難しい作りになっていませんので比較的簡単に旧バージョンをインストールできるはずです。バージョンがわからない方は、一つ前のものをインストールしてみましょう。
Androidの場合
では、Androidのスマホをお使いの方に向けた旧バージョンに戻す方法を説明していきます。
Chromeアプリの設定を無効にする
まずはお使いのAndroid端末にあるChromeのアプリを無効化する必要があります。殆どのAndroid端末へはChromeが最初からインストールされているのでアンインストールすることができないためです。端末内のアプリ一覧から、Chromeのアイコンを長押ししましょう。すると小さなメニューが表示されます。この右上の「i」をタップします。
次の画面から、「無効にする」をタップすれば無効化完了です。これはアンインストールではなく、Android端末内のアプリを使用できない状態にするという仕組みです。
旧バージョンのChromeを入手する
次のサイトには、旧バージョンのChromeアプリが一覧で表示されますので、お好みのバージョンを選びダウンロードしてください。
旧バージョンのインストール方法
旧バージョンのインストールですが、上記サイトにアクセスし、任意のバージョンの数字をクリックし、ダウンロードページに進むことで「ダウンロード」の文字が表示されるようになります。ここをクリックすることで、ダウンロード、インストールができますので試してみてください。
その他の2つの方法
上記の方法は、後述する自動更新を停止する方法を行わないと、すぐに最新版へアップグレードされてしまいます。古いバージョンのGoogle Chromeをインストールする手間の他に、最新版へアップグレードしないように別の設定も行わなければいけません。
2つの手間をかけるのは少し面倒だという場合には、最新版へアップグレードしないで、特定のバージョンの古いGoogle Chromeを使い続けられる方法もあります。
Google Chrome Portableを使う
特定のバージョンの古いGoogle Chromeを使い続ける方法の1つ目は、「Google Chrome Portable」を使う方法です。「Google Chrome Portable」とは、Google ChromeをUSBメモリやSDカードに入れて持ち歩けるようにしたものです。
「Google Chrome Portable」を入れたUSBメモリやSDカードをPCに装着して、そこからGoogle Chromeを起動できます。「Google Chrome Portable」は自動でのアップグレード機能がないので、自動更新せずに使いたいバージョンのままで利用し続けることができます。
「Google Chrome Portable」は以下のリンクから、使いたいバージョンのものを入手してください。
ungoogled-chromiumを使う
「ungoogled-chromium」とは、Google Chromeと同じオープンソースのブラウザであるChromiumを元に開発されたブラウザです。このブラウザはGoogle Chromeと機能性や使い勝手はほぼ同じですが、自動更新の機能がないので、使いたいバージョンのままで使い続けることが可能です。
「ungoogled-chromium」にはその他にも特徴があり、Google Chromeとほぼ同じ機能性を持ちながら、Googleへの利用統計などの情報の送信などの不透明なGoogleとの関係性を排除しています。Googleの不透明な情報収集を防止したいというユーザーにもおすすめのブラウザです。
「ungoogled-chromium」のダウンロードはこちらからできます。
ダウングレード後にGoogleChromeの自動更新を停止する
WindowsもしくはAndroid端末をお使いの方で、旧バージョンに戻す作業を完了した場合は、もう一つ忘れずにやっておきたいことがあります。それがGoogleChromeの自動更新を停止させるということです。自動更新を停止しないと、勝手にGoogleChromeが最新のものに自動更新されてしまい、旧バージョンに戻す意味がなくなってしまいます。
Windowsの場合
まずはWindowsをお使いの場合の方に向けた自動更新停止の方法をご紹介します。
システム構成でWindowsUpdateに関する項目をオフにする
Windowsの場合は、あまり普段使わないメニューから設定を行うことになります。まずは、CortanaなどWindowsの検索枠に「msconfig」と入力してください。そして図のように表示された「コマンドの実行」をクリックします。
上記のように入力して実行すると、設定画面が立ち上がります。この画面内の「サービス」タブをクリックして表示させてください。この中に「Windows Update」の部分がありますのでチェックマークを外してください。外したら次のステップです。
タスクスケジューラーのGoogleUpdate関係の項目をオフにする
今度は、タスクスケジューラーから設定を行います。Cortanaなど、Windows PC内を検索する欄に「タスクスケジューラ」と入力することで呼び出せます。画面のようにまずは表示させ、実行してみましょう。
実行して、タスクスケジューラを起動させましょう。「タスクスケジューラ ライブラリ」をクリックしましょう。一覧が出てきますので、この中から「GoogleUpdate」を右クリックして、無効化してください。
ここまでの手順を踏むことによって、Windows上でのGoogleChromeの自動更新を停止することができます。自動更新は便利な機能ですが、旧バージョンに戻すことが目的ですと、逆効果になってしまいますので先手を打って無効化してしまいましょう。「msconfig」のコマンドと実行、そしてタスクスケジューラーの起動さえ覚えてしまえば簡単です。
また、今回はWindows 10のOSを搭載したPCで説明しています。OSのバージョンが異なっている場合は、メニューの名称や、配列などが若干変化している場合も考えられますので、注意しながら設定を行うようにしてください。
Androidの場合
では、次にAndroidを御使いの方に向けて、GoogleChromeの自動更新の停止方法を解説していきます。Windowsのような複雑な作業にはなりませんので安心してください。焦らず進めていきましょう。端末側で行う作業は多くありません。
Google PlayストアでChromeの自動更新をオフにする
最初にお使いのAndroid端末で、GooglePlayストアにアクセスしてください。アプリをダウンロード、インストールするのに使用するストアアプリを起動すれば大丈夫です。アクセスしたら、トップ画面から左上にある「≡」のマークをタップしてください。これをタップすることで、メニューが表示されます。メニューが表示されましたら、次のステップです。
表示させたメニューの下の部分に「設定」とありますので、こちらをタップしてください。するとアプリに関連した設定画面が表示されるようになります。この中の、「アプリの自動更新」をタップしましょう。タップするとポップアップが立ち上がりますので、「アプリを自動更新しない」にチェックを入れ、「完了」をタップしてください。
「アプリを自動更新にしない」の設定を行えば、すべて完了です。あなたのAndroid端末の中のアプリの自動更新が停止されます。これによって、Chromeのアプリも、毎回旧バージョンに戻す手間が省けます。旧バージョンに戻した方は、最後にこの設定を行うことを忘れないようにしてください。
あくまでもChromeのアプリが自動更新されるのを防ぐための設定ですが、他のアプリも自動更新されません。更新したいアプリがある場合は面倒ではありますが、個別にアップデートしていく必要があります。一括でアップデートしてしまうと、旧バージョンのChromeアプリも更新されてしまいます。この点に注意しながら他のアプリの更新を行いましょう。
個別のアプリ更新の方法は、ストア内の「≡」をタップし、メニュー一覧の一番上にある「マイアプリ&ゲーム」をタップすることで行えます。更新が必要なアプリを探し、1つずつ更新を行ってください。間違ってChromeのアプリを更新してしまった場合は残念ながら戻すことができませんので、気を付けて更新するようにしてください。
動かなくなったGoogleChromeはダウングレードして快適に使おう!
ここまで、GoogleChromeのダウングレード方法について説明してきました。最新バージョンを試すことも良いですが、できれば使いこなした状態で快適なブラウジングを楽しみたいという方も多いはずです。また、最新版で不安定さを感じた方もダウングレードは非常に有効な対処法になりますので、是非GoogleChromeを諦めずに使っていきましょう。
その際は、自動更新をストップさせてから、使っていくことを忘れないようにしてください。お好みのバージョンを可能な限り使い続けることができる上、毎回旧バージョンに戻す手間もなくなります。あなたの好きなGoogleChromeのまま、気持ちよく使っていきましょう。