2019年04月17日更新
Exif情報とは?写真や画像データ情報をPCとスマホで確認/編集/削除する方法を解説!
Exif情報とは、写真に関わる個人情報で、写真の管理などに役立つ便利な情報です。ですが認識や取り扱いを誤るとその個人情報が簡単に不特定多数の目に触れてしまう危険もあります。そこで今日はExif情報のPCとスマホでの確認の仕方や編集、削除する方法を解説します。
目次
- 1Exif情報とは?意味や読み方について
- ・写真データに記録される位置情報やカメラの情報
- ・Exif情報が含まれるデータ形式は?メジャーなJPEGも対応
- ・Exif情報の読み方
- 2Exif情報を確認する方法
- ・PCで確認する
- ・スマホで確認する場合は別途アプリが必要
- 3Exif情報を削除・編集する方法
- ・Windows10は簡単にまとめて削除できる
- ・PCで画像形式を変更してExif情報を削除する
- ・PCで画像形式を変えずにまとめてExif情報を削除するソフト
- ・iPhoneのExif情報編集アプリ
- ・AndroidのExif情報編集アプリ「Photo Exif editor」
- 4Exif情報から個人情報流出?写真データを扱う際に注意したいこと
- ・GPS機能付きのカメラで撮影した写真をネットに公開
- ・作成者・著作権者の設定
- ・安全に使うには?
- 5Exif情報は扱い方に気をつければ有用なデータである
Exif情報とは?意味や読み方について
Exif情報(エグジフまたはイグジフ)とは、Exchangeable image file formatの略語です。写真の様々なデータの集まりのことで、デジカメやスマホのカメラで写真を撮るとその写真画像に自動的に付与されます。1994年に富士写真フイルム(元富士フイルム)が提唱し、日本電子工業振興協会 (JEIDA)によって規格化されました。
写真データに記録される位置情報やカメラの情報
写真画像に関する様々なデータとは、撮影日時、位置情報(緯度、経度)、撮影情報(絞り値・露出時間・ISO感度・シャッタースピードなど)、画像の解像度(大きさ、解像度、ビット数)、カメラの機種等々、カメラの種類や設定によって表示される内容は異なるものの、いつ・どこで・どのように撮影した写真なのかがすべてといっても過言でないほどの情報が自動的に写真画像に取り込まれるのが分かります。
Exif情報が含まれるデータ形式は?メジャーなJPEGも対応
Exif情報が自動で付与されるか否かは写真画像のデータ形式によります。Exif情報が対応している写真画像データの形式は、JPEG、TIFF、JPEG XR(HD Photo)の3つの形式です。JPEGはもっともベーシックな写真画像データの形式です。デジカメやスマホで撮影した写真画像はJPEGですので、ほとんどの人の写真画像データにはExif情報が含まれていると言えます。
Exif情報の読み方
Exif情報にはありとあらゆる情報が含まれているとお話ししました。カメラの勉強をしていない限り、撮影した写真を保管・整理するための撮影日時と位置情報があれば十分といえます。撮影日時は端末によって表現が違いますが、位置情報は共通して経度と緯度で示されます。
Exif情報を確認する方法
写真画像のExif情報を確認するPC、スマホそれぞれの方法を紹介します。
PCで確認する
PCでのExif情報の確認の仕方はMacとWindowsでは異なります。
Macの手順
MacでExif情報を確認するには、標準搭載のアプリケーションであるプレビュー機能を使います。Macのプレビューを開き、Exif情報を知りたい写真画像を開きます。メニューの「ツール」>「インスペクタを表示」をクリックします。「詳細情報」ウインドウが開きますので、「Exif」タブをクリックします。
Windowsの手順
WindowsでのExif情報の確認方法は2つあります。
1つ目は右クリックです。Exif情報を確認した写真画像にポインタをあて、右クリックしてメニューを表示させ、「プロパティ」をクリックします。詳細ウインドウが開きますので、「詳細」タブをクリックすると、写真のサイズや解像度、撮影に使ったカメラの情報などが確認できます。
2つ目は右クリックも必要ない手順です。フォルダの「表示」タブをクリックしてから、「詳細ウインドウ」をクリックすると、ウインドウの右側に選択した写真画像のExif情報が表示されます。Exif情報の表示をやめる場合は再度「詳細ウインドウ」をクリックします。
スマホで確認する場合は別途アプリが必要
スマホでExif情報を確認する場合、別途アプリが必要ですが、iPhoneとAndroid共通のアプリとしてGoogleフォトを紹介します。iPhoneには標準アプリの扱いではありませんので、下記リンクよりダウンロードして下さい。
AndroidスマホにはすでにGoogle機能はインストールされているはずですがリンクを貼っておきます。
「Googleフォト」はiPhone・Androidに対応
Googleフォトでは、カメラの設定で位置情報をONにしておけば、Exif情報にGoogleマップが表示され、タップするとGoogleマップへジャンプし、位置に関する細かい情報が得られます。写真を撮ったのはいいけれど、どこで撮影したものか記憶が曖昧という事はよくある事です。そのような時に正確な位置がGoogleマップを使って表示されるので便利です。
Exif情報編集アプリでも確認可能
Exif情報がとても細かく沢山の情報が写真画像に書き込まれていることが分かったと思います。あまりにも細かい情報が載っているため、不特定多数の目に触れる写真に対して情報を制限するためのExif情報編集アプリが存在します。もちろんそのExif情報編集アプリでも写真画像の詳細は確認が可能です。
Exif情報を削除・編集する方法
不特定多数の目に触れるネットへExif情報を載せたまま写真を掲載することは個人情報も一緒に公開することになり危険です。そこでExif情報を編集したり、Exif情報をまるまる削除することも必要になってきます。
ただし主だったSNSやブログではExif情報をそのままに掲載しても位置情報は自動的に削除されます。具体的にはFacebook、Twitter、LINE、Instagram、mixi、アメーバブログ、メルカリ、はてなブログは自動で位置情報が削除されますが、livedoorブログ、SeesaaブログWordPressなどは設定やブラグインのインストールが必要ですので注意しましょう。
Windows10は簡単にまとめて削除できる
Windows10でExif情報を削除するのに別途ソフトをインストールする必要はありません。さらにExif情報を削除したい写真画像を複数選択して一気に削除することができます。エクスプローラで右上にある「すべて選択」をクリックするとフォルダ内の写真をすべて選択できます。右クリックでメニューを表示させ、「プロパティ」を選択し、「詳細」タブを開きます。詳細タブには選択された画像の枚数が表示されているのが確認できます。
「詳細」タブをクリックし、ウインドウの下にある「プロパティや個人情報を削除」をクリックすると「プロパティの削除」ウインドウが新たに開きます。「このファイルから次のプロパティを削除」を選択し、右下にある「すべて選択」をクリックするとすべての項目に✔が入ります。あとは「OK」をクリックするとExif情報の削除は完了です。
PCで画像形式を変更してExif情報を削除する
PCでは、写真の画像形式を変更することでExif情報を削除することができます。「Exif情報が含まれるデータ形式は?メジャーなJPEGも対応」でお話ししたように、Exif情報はJPEG、TIFF、JPEG XR(HD Photo)に対応しています。つまり、このJPEG、TIFF、JPEG XR(HD Photo)以外の画像形式に変更すればExif情報は削除が可能です。
Macは「プレビュー」など
Macでは標準搭載のプレビューで画像形式の変更ができます。このプレビューでJPEGからPNGへの一括変換ができますのでその方法を紹介します。まず、Exif情報を削除したい画像をすべて選択し、右クリックでメニューを表示します。「このアプリケーションで開く」>「プレビュー.app(デフォルト)」をクリックします。
「⌘ + A」で画像ファイルを全選択し、メニューの「ファイル」>「選択中のイメージを書き出す」をクリックします。
「オプション」をクリックし、フォーマットから「PNG」を選んで「選択」をクリックします。
写真画像のフォーマットを一括でJPEGからPNGに変換できました。
Windowsは「ペイント」など
WindowsではペイントでJPEGからPNGへ変換することができますが、一括変換はできませんので1つずつの処理になります。フォルダの写真画像を右クリックし、「ペイントで開く」を選択します。
「名前をつけて保存」をクリックし、PNGを選択します。
PCで画像形式を変えずにまとめてExif情報を削除するソフト
写真画像のデータ形式を変えると画質が粗くなってしまったりします。画質にこだわった写真なのでJPEGのままにしておきたい、という人にはExif情報を削除するソフトを使用することをおすすめします。
Macは「ImageOptim」
まずは下記公式サイトのリンクを開き、「ImageOptim」をインストールします。
「ImageOptim」を開き、「イメージオプティム.app」をアプリケーションフォルダに移動し、画像ファイルをまとめてメインウィンドウにドロップするだけで、自動的に処理が始まりますので、緑色のチェックマークが表示されるのを待つだけです。
画像をドロップするだけで、Exif情報を削除できるかというと、上画像のように「ImageOptim」のデフォルト設定でExif情報を削除するよう設定がされているからです。
Windowsは「F6 Exif」
「F6 Exif」は写真画像のExif情報を編集や追加、削除するためのフリーソフトです。必要な情報を追加することも、削除する以外に、GPSのズレを修正することもできます。「F6 Exif」を立ち上げて「ファイル」>「開く」からExif情報を削除したい写真画像を選びます。続いて、「編集」>「削除」でExif情報が削除されますので、最後に「ファイル」>「保存」またはCtrl+Sで変更を保存すれば完了です。
iPhoneのExif情報編集アプリ
PCではExif情報は簡単に削除できましたが、スマホの場合、専用アプリをインストールする必要があります。まずはiPhone向けおすすめのExif情報編集アプリを紹介します。
位置情報の削除アプリ「Photo Secure」
使い方はとても簡単です。アプリを立ち上げ、位置情報を削除したい写真画像をタップし、詳細を開きます。「プライバシー削除」をタップするだけで、位置情報が削除された画像が新たに作成されます。
日時なども削除したいなら「HashPhotos」
App Sroeで4.7星の好評価を得ている写真管理・修正アプリです。アプリ利用者のほとんどが日時の修正や撮影場所のズレ調整に使用していますが、削除もできます。ただし、インストールは無料ですが日付や位置情報の修正は3回までとなっており、それ以降は有料です。
AndroidのExif情報編集アプリ「Photo Exif editor」
AndroidスマホでExif情報を削除するには「Photo Exif editor」が便利でおすすめです。すべてフリーアプリで回数制限もなく、位置情報の削除も1つのアプリで行えます。
Exif情報を削除するには、右上にある「Exif」をタップして削除したい項目に✔を入れ、右上のフロッピーディスクのような保存ボタンをタップするだけです。
Exif情報から個人情報流出?写真データを扱う際に注意したいこと
Exif情報には写真画像についてありとあらゆる情報が取り込まれていることは冒頭にお話ししました。このExif情報の取り扱いを誤った場合、個人情報が不特定多数の目に触れることになり危険です。
GPS機能付きのカメラで撮影した写真をネットに公開
GPS機能をONにして写真撮影をすると、後からどこで撮ったか記憶が曖昧になった際にとても役立ちます。ですがそれが観光地などなら問題ありませんが、自宅で撮影し、位置情報をそのままにしてネットに公開した場合、自分の家を不特定多数に教えてしまうことになります。
作成者・著作権者の設定
Canonなどデジカメによっては「著作権者」という項目に登録した自分の名前が記録される機種があります。記録されているデータはExif情報としてとりこまれてしまうので、ネットでハンドルネームを使用していても写真画像データにしっかり本名が記載されてしまっていることになります。また、その公開対象が友人限定だからといっても、その友人が写真を転送することも考えられます。
対象が誰であってもネットにアップするということは不特定多数の目にふれることと認識しておいた方が良いでしょう。
安全に使うには?
Exif情報を安全に使うにはどうしたらよいでしょうか。
カメラの設定を確認する
位置特定をされないために最初からGPS機能をOFFにしておけば、Exif情報に位置情報が載ることはありません。また、デジカメの機種によって設定可能な著作権者も本名ではなくハンドルネームに変更しておくなどすると、うっかり個人情報をさらけ出す心配もなくなります。ただし、最初からGPS機能をOFFにしていると、写真画像データ自体に位置情報が記載されませんのでデータ整理などする際には不便です。
アップロードや他人に渡す際にはExif情報を削除する
元データとしてExif情報をそのままにしておくものと、外部に出す用にExif情報を削除したものの2種類の写真画像データを持って置き、フォルダを分けておくのも一つの方法です。写真画像が重複することになりますが、自分で整理・保管するためにExif情報を利用できるメリットがあります。
SNSやブログサービスの設定を確認する
「Exif情報を削除・編集する方法」で説明したように、Facebook、Twitter、LINE、Instagram、mixi、アメーバブログ、メルカリ、はてなブログは自動で位置情報が削除されますが、livedoorブログ、Seesaaブログ、WordPressなどは設定やブラグインのインストールが必要です。livedoorブログ、Seesaaブログは設定で位置情報の削除が可能です。
また、WordPressはExif情報を削除するためのプラグイン「EXIF-Remove-ImageMagick」などをインストール・設定する必要がありますが、設定さえ済ませれば後は自動でExif情報が削除されます。
アプリの設定を確認する
写真画像データから自動で位置情報が削除されるからといってもまだ安心できない場合があります。それはスマホからSNSに投稿する際投稿した場所のGPSデータが載ってしまう場合があるからです。例えばInstagramを使って観光地で撮った写真を自宅でアップする場合、フォトマップという機能をONにしていると自宅の位置情報がInstagramに公開されてしまいます。使用しているSNSの投稿場所通知をOFFにすることも大事です。
事前に対策することが重要
個人情報を載せたままアップしてしまってから慌てて修正しアップロードのやり直しをするのは、やらないよりはやった方が良いですが、事前に対策をとっておけば後から慌てることもなく安全です。ネットにアップする写真を選んだ際に同時にExif情報の処理をしておけばやり忘れもありません。
Exif情報は扱い方に気をつければ有用なデータである
Exif情報は個人で写真画像データを管理する際にとても役立つ便利なデータです画像データを、扱いを間違えると不特定多数に自分をさらけ出すことになってしまいます。Exif情報=個人情報という認識をしっかり持った上で、煩雑になりがちな写真データの整理に役立てて下さい。