2020年04月08日更新
CloudReadyをWindowsPCにインストールして再利用する方法を紹介
古くなったWindows PCの再利用方法として、CloudReadyが注目されています。CloudReadyは、低スペックPCでも使いやすいChromebookにできると話題です。この記事では、CloudReadyのインストール方法を詳しく解説します。
目次
CloudReadyとは?
Windows PCはOSのバージョンによって、サポート期間が決まっています。一定期間は無料でOSのバージョンアップが可能です。しかし、その間にバージョンアップするのを忘れてしまった場合は、セキュリティの面から古いPCは利用できなくなります。
そんなOSが古くて利用できなくなったPCの再利用方法として、CloudReadyが注目されています。この記事では、CloudReadyとはどのようなもので、CloudReadyを使ってどのように古いPCを再利用するのか、解説します。
ChromebookのOSの1種類
CloudReadyとは、PCをChromebookとして利用するための、OSの1種類です。
Chromium OSよりも入手しやすい
Chromebook用のOSといえば、Chromium OSです。CloudReadyは、Chromiumをベースにして開発されたOSです。しかし、Chromiumよりも入手しやすいメリットがあります。特に、PCにOSをインストールして再利用することが初めての方にとって、ChromiumよりもCloudReadyの方が扱いやすいため、おおすめです。
企業向けライセンスで大規模導入しやすい
また、企業などでWindows7を全てChromebookにしたい場合も、あるでしょう。そのような場合は、CloudReadyは企業受けライセンスも配布されています。Chromiumとは違い、CloudReadyなら大規模での導入もしやすい点も、メリットとして考えられています。
古くなったWindows PCの再利用におすすめ
CloudReadyが注目されているのは、古くなったWindows PCの再利用にも向いているため、という理由もあります。
サポートが終了したWindowsのOSの再利用に
史上最強のOSとも謳われたWindows7のサポートが、2020年1月に終了しました。Windows10へ無料でアップグレードするチャンスはありました。しかし、アップグレードする機会を失ってしまい、現在使えなくなってしまったWindows7が、世間には山ほどあります。
高額な料金を支払って、Windows10のライセンスを購入しようか迷っている方も少なくありません。そんな方にとって、古いPCをChromiumやCloudReadyをインストールし、Chromebookとして利用できる、という選択肢があります。
そして、CloudReadyの方がChromiumよりも扱いやすいため、おすすめなのです。
低スペックでも快適に動作するのがメリット
CloudReadyは、低スペックPCでも動かせるメリットがあります。WindowsのOSは、バージョンアップするにつれて、メモリもCPUもそれなりのスペックでなければ快適に動作できなくなります。メモリは最低でも、4GB以上が推奨されています。
しかしChromebookは、512MBのメモリでも快適に動作します。Windows7どころか、Windows XPのスペックでも、最新版のChromebookとして快適に再利用できます。Windows PCとしては利用できなくなった、古くて低スペックなPCの再利用方法として、CloudReadyは注目されています。
CloudReadyのインストール方法
CloudReadyをWindows PCにインストールして、Windowsとして使っていたPCをChromebookとして利用できるように設定する方法を、解説します。
CloudReady USB Makerのダウンロード
CloudReadyをWindows PCにインストールするためには、インストール用USBメモリを作成する必要があります。Windows7以降のPCを再利用する場合は、「CloudReady USB Maker」というツールが配布されているため、こちらをダウンロードし、インストール用USBメモリを作成しましょう。
CloudReady USB Makerは、以下のサイトからダウンロードできます。
「DOWNLOAD USB MAKER」をクリックして、インストール用ツールをPCにダウンロードしてください。USB MAKERのダウンロードとインストール用USBの作成は、CloudReadyをインストールするPCではない、他のPCで行っても構いません。
インストール用USBメモリの作成
「DOWNLOAD USB MAKER」がダウンロード出来たら、インストール用USBメモリを作成していきます。
ダウンロードした「DOWNLOAD USB MAKER」をクリックします。上記の画面が開きます。こちらには必要なものが、次のように記載されています。
- 8GBもしくは16GBのUSBメモリ
- USBメモリを作成するために20分間必要
以上の準備ができたら、「Next」をクリックして次の画面へ進みます。
CloudReadyをインストールする先のPCの、ビット数を選びます。こちらで間違えると、CloudReadyのインストールが上手くいかないため、あらかじめ確認しておきましょう。
「DOWNLOAD USB MAKER」をインストールする先の、USBメモリを選びます。複数ある場合は、利用するものを選んでチェックを入れ、「Next」をクリックします。USBメモリの中身は全て消えるため、必要があればバックアップを取っておきましょう。
次の画面で、インストール用USBメモリの作成が始まります。終了するまで20分ほどかかるので、しばらく待ちましょう。
CloudReadyをインストールするPCで起動してインストール
CloudReadyのインストール用USBメモリが作成出来たら、CloudReadyをインストールし、Chromebookに再利用するWindows PCを起動しましょう。再利用するWindows PCに、CloudReadyをインストールする手順は次の通りです。
PCの中は全部消えるため、必要なファイルはバックアップしておく
Windows PCにCloudReadyをインストールすると、PCの中身は全て消えてしまいます。他のWindows PCでも使えるファイルもあるでしょう。Microsoft Officeで作成したファイルは、CloudReadyでChromebookになっても、Android用のWordやExcelで開けます。
CloudReadyをインストールしてしまった後では、復元できません。必要なファイルは、あらかじめクラウドサービスや外付けHDDなどにバックアップしておきましょう。
PCをUSBで起動するようにあらかじめ設定しておく
PCにCloudReadyをインストールするために、PCをUSBメモリから起動できるよう、あらかじめ設定しておきましょう。BIOS設定等で設定を行いますが、PCのメーカーや機種によって設定方法が異なります。CloudReadyをインストールして再利用する予定の、PCのUSBメモリからの起動方法を確認して、あらかじめ設定しておきましょう。
USBからブートさせるとCloudReadyのインストールができる
必要なファイルのバックアップが終わり、USBメモリからPCが起動するように設定したら、いったんPCの電源を落とします。CloudReadyのインストール用USBメモリをPCに挿して、PCの電源を入れます。その後、USBメモリの中のインストール用ファイルが起動して、自動的にCloudReadyが古いWindows PCにインストールされます。
CloudReadyの初期設定方法
CloudReadyがインストールできたら、初期設定が必要です。CloudReadyの初期設定方法を解説します。
言語やネットワーク設定などを行う
CloudReadyのインストールが終わると、設定画面が開きます。CloudReadyは最初は英語で表示されているため、言語設定を行いましょう。「Language」から日本語を選択すると、日本語表示されます。
言語設定ができたら、ネットワーク設定を行いましょう。お使いのWi-Fiのパスワードを入力して、インターネットに接続できるようします。
Googleアカウントでログインする
言語設定とネットワーク設定ができたら、最後にお使いのGoogleアカウントでログインします。Googleアカウントでログインすると、AndroidやGoogle Chrome、Gmailなどの設定や中身が自動的に同期されて、CloudReadyをインストールしたPCでも利用可能になります。
CloudReadyで古いPCを再生しよう!
この記事では、CloudReadyとはどのようなもので、どのようにPCにインストールするのか解説しました。Windows7のアップグレードができずに、古いPCをどうしたらいいのか迷っている方も多いことでしょう。
CloudReadyなら、どんなPCでも簡単に、Chromebookにできます。個人利用なら無料でインストールできるため、ぜひ古いPCの再利用方法にCloudReadyを検討してみましょう。