【クリスタ】パース定規の基本的な使い方!背景の描き方を分かりやすく解説!
今回はクリスタのパース定規の基本的な使い方や背景の描き方をご紹介していきます。また、アイレベルや消失点設定方法やスナップの切り替え方法などクリスタのパース定規についても細かく説明していますので、是非この記事を参考にクリスタを利用してみて下さい。
目次
- 1クリスタ(クリップスタジオ)のパース定規について
- ・クリスタって何?
- ・パース定規について
- ・アイレベルについて
- ・消失点について
- ・グリッド線について
- 2クリスタのパース定規で二点透視図法の背景を描く方法
- ・アタリの描き方
- ・パース定規を設定する方法
- ・消失点ガイドを設定する方法
- ・アイレベルを設定する方法
- ・下書きを描く方法
- ・実際に線を描いていく方法
- ・グリッド線を設定する方法
- ・パース定規の色などを変更する方法
- 3クリスタのパース定規で三点透視図法の背景を描く方法
- ・アイレベルが水平な場合の描き方
- ・アイレベルが傾いた場合の描き方
- 4クリスタで3D素材からパース定規を使う方法
- ・使い方の手順
- 5クリスタのパース定規で背景を描いてみよう
クリスタ(クリップスタジオ)のパース定規について
クリスタって何?
今回はクリスタの基本的な使い方や背景の描き方などをご紹介していきます。
デジタル画像編集ソフト
クリスタとは「CLIP STIDIO PAINT」の略称でセルシス社が開発した画像編集ソフトです。このクリスタはWindowsやMacといったパソコンやiPad端末でも利用ができるソフトです。
このクリスタは漫画やイラストのデジタルの作画用ツールでComicStudioやIllustStudioといった漫画、イラスト制作ソフトの後継ソフトに当たります。イラストの制作に必要な機能を兼ね備えているPROや漫画制作用に強化されたEXといったソフトが販売されています。
パース定規について
パース定規とは、立体感のある背景を描画する際に利用するクリスタのツールの一つです。遠近感のある構図を描くための透視図法を用いるためのツールで、一点透視図法、二点透視図法、三点透視図法と呼ばれる手法があります。
このパース定規を利用して背景を描画すると遠近感を正確に把握できるため、正しく立体表現をできます。
アイレベルについて
アイレベルとは、人の視線の高さ及びイラストを見ているカメラの高さを示します。一般的には、一点透視図法の場合は描画している人の視線の高さにアイレベルを設定します。
他には上から見下ろすような絵を描画する場合には、アイレベルを上げて、下から見上げた絵を描画する場合には、アイレベルを下げます。アイレベルの設定は対象の視線をどこに持っていくかによって設定位置が変わってきます。
消失点について
クリスタのパース定規を利用する際に、アイレベルと同じくらい重要な消失点と呼ばれるものがあります。パース定規を用いて対象物を描画する時、奥行きの線は奥に行くほど小さくなっていき、やがてアイレベルまで到達すると見えなくなります。この見えなくなるポイントの事を消失点と呼び、アイレベル上に収束する地点を指します。
描画されている対象物は、消失点に向かって徐々に小さくなっていきます。この消失点は二点透視図法、三点透視図法といった手法を用いている場合であれば複数存在する場合があります。
グリッド線について
クリスタのパース定規を利用する際の機能の一つにグリッド線という機能があります。このグリッド線とはキャンパスに網目状の罫線を表示します。方眼用紙の様な見た目のキャンパスになります。グリッド線機能を用いて描画する際に様々な場面で応用させることができます。
クリスタのパース定規で二点透視図法の背景を描く方法
ここからはクリスタのパース定規を利用して二点透視図法の背景を描く方法についてご紹介していきます。これまでご説明してきたアイレベルや消失点、グリッド線等を実際に用いて描画していきます。
アタリの描き方
アタリとは鉛筆などを使って大まかなデザインの大まかな位置決めをする下書きのことを示します。このアタリが背景の土台となります。後からパース定規を設置するための図となりますので、細かい部分までの書き込みは必要ありません。全体的な構図とパースラインを意識して制作してください。
パース定規を設定する方法
続いて、パース定規を設定する方法をご説明していきます。まずはクリスタでパース定規を設定してください。
次にツールプロパティからサブツール詳細パレットを選択してパース定規を設定していきます。
右下に配置されているレンチのアイコンを選択することでサブツール詳細パレットが開きます。
消失点ガイドを設定する方法
パース定規の消失点ガイドを設定する方法をご説明していきます。まずは消失点ガイドを設定する前にアタリに合わせてパース定規を設置してください。パース定規を設置できたら、サブツールプロパティから
- 透視図法を変更
- 編集レイヤー作成
の2項目にチェックを入れて下さい。消失点ガイドはパースを2本作成すると交差したポイントが自動的に消失点になる機能です。
消失点ガイドの設定のコツは、パース定規を設置する際にはガイド線の上下をなるべく離して引くことです。消失点ガイドを設定する時にはガイド線の上下を離して引くようにしましょう。
アイレベルを設定する方法
次はアイレベルを設定する方法をご説明していきます。アイレベルとは「目線・カメラの高さ」のことを示し、誰がどこから見ているかを意識することで画面の説得力になる重要なポイントとなります。このアイレベルはツールプロパティの「透視図法を変更」にチェックがあれば、自動的に2つの消失点を結び、アイレベルが表示されます。
アイレベルが決まれば、アタリを参考にして最終的な消失点の位置を決定します。アイレベル上の2点の消失点の位置が近いとパースが強く掛かりすぎます。より自然な構図を作成したい場合には、アイレベル上の消失点の位置を離すようにしましょう。
下書きを描く方法
消失点とアイレベルの設定が出来たら、次にパース定規にスナップさせて下描きを描いていきます。
スナップを切り替える手順
サブツールは定規にスナップさせる設定が個別にあります。スナップは「スナップ可能」のオン・オフをツールごとに切り替えることができます。
実際に線を描いていく方法
パース定規を利用して下描きを作成した後、下描きとアタリを描いたレイヤーを一つのフォルダにまとめて下さい。ペン入れをしやすいように不透明度を下げることとラフと色を変更しておくと作業効率が上がります。
ベクターレイヤーで線画を描く場合
作図に近い作業を行う場合であればベクターレイヤーで線画を描くと便利です。ベクターレイヤーで線画を描くと、
- 線の位置の変更
- 線幅の変更
- 描画線の変更
この3つの項目を後から調整することができるので、作図に近い作業をする場合にはベクターレイヤーを利用しましょう。
グリッド線を設定する方法
クリスタのグリッド線を表示してスナップすると等間隔に線画引かれているので、等間隔に線を引く場合に便利な機能です。建造物の窓枠や扉などの線を引く場合などのパースありで大きさを統一したいときに活躍します。
グリッド線の設定はオブジェクト選択から、パースの消失点を選択した後にツールプロパティからグリッドを選択して下さい。
パース定規の色などを変更する方法
クリスタのパース定規は色と不透明度の変更ができます。「ファイルメニュー > 環境設定」の中に「定規・単位」の項目があります。この「定規・単位」からパース定規の色及び不透明度の変更ができます。
クリスタのパース定規で三点透視図法の背景を描く方法
アイレベルが水平な場合の描き方
パース定規とグリッドの使い方はアイレベルが水平な三点透視図法での描き方は同じです。ラフを作成して、クリスタのパース定規を設置してから、線画を描くと描きやすくなります。
アイレベルが傾いた場合の描き方
アイレベルが傾いていたとしても、基本的には描き方はアイレベルが水平な場合と変わりはありません。アイレベルの傾きが気になって描きにくいと感じる場合には、キャンパスを回転させてアイレベルを水平にすると描きやすくなります。気になる場合には、アイレベルを水平にして描き方を変えてみましょう。
クリスタで3D素材からパース定規を使う方法
クリスタの3D素材を使ってパース定規の使い方をご説明していきます。
使い方の手順
- 描画するイメージを決める
- 3D背景素材を貼る
- 3D素材の定規で空間を描画する
- 3D人物のモデルから遠近のサイズ比を参考にしてサイズを決める
- パース定規に沿って背景を描画する
使い方の手順の説明は以上です。
クリスタのパース定規で背景を描いてみよう
クリスタのパース定規の基本的な使い方や背景の描き方についてご説明してきました。アイレベルや消失点といった重要な設定やグリッド線といった便利な機能など様々な設定や機能をご紹介してきました。
クリスタを既にお使いの方であれば、この記事を参考にパース定規を用いて背景を描画してみて下さい。また、クリスタをまだ利用していない方は是非、クリスタの利用を検討してみて下さい。